西洋占星術 1 ハウスの意味 その1

Ascendant 1st House

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 ■ 西洋占星術におけるアセンダント(A.S.C)の考察 (第1ハウス)


◆参考文献:Houses Temples of the Sky: デボラ・ホールディング 著
Bonatti on Basic Astrology: ベンジャミン・N・ダイクス訳著
◆ レトリウス The Egyptian ジェームス・H・ホールデン訳著
◆ その他、古典的な西洋占星術の文献

  星々が上昇する地点のことです。アセンダントと呼ばれていて、東の空のことです。

 ■ 東の空から上昇するサインとして

 ネイタル(誕生日に基く占星術)ではその人の人生全体を表すとされます。ホラリー占星術では質問者、「カレント」と呼びます。

 アセンダントは、ネイタルでもホラリーでも、そのモノの本質を表すとされています。目の前に現れた様々な現象の本質そのものです。

 ネイタル占星術では、人生全体であり、その人自身の表出(肉体や肉体を通したしぐさ)を表します。各ハウスは全て本人自身を示すというのは真実でも、全てのハウスがその人自身だけを表すわけではありません。3ハウスは関わってくる近親者ですし、7ハウスはパートナーを表します。一方、肉体的なものに関してだけは、各ハウスがそれぞれ体の各部分を示します。アセンダントは総合的な肉体の他に、頭部を表すので表情になります。

 ◆ ハウスの支配星(土星)

 1ハウスの支配星はカルディアン・オーダーから導き出される「土星」で、地球中心の天球構造で一番外側にあたる、曜日を司り、時間を配当されている星を当てています。

 1ハウスの支配星は、1番目のサインの牡羊のロードである火星ではありません。
惑星の割り当ては、ハウスのものと、サインのものと二つあり、それぞれ別の惑星が当てはめられています。
ハウスの支配星は、カルディアン・オーダーという順序に従って、土星から順に当てはめられています。
サインの支配星は、獅子のサインと蟹のサインが中心で、光の強いこの2つの惑星から遠いところから順番に、土星、木星、火星、金星、水星へと配当されています。(太陽を飛ばしたカルディアン・オーダー)

 水星は地平線から5度だけ頭を出したところを含むアセンダントの「ジョイ」です。快楽、スポーツ、趣味、活動的なもの(を伴う)喜び等が含まれていきます。

 ■ 1ハウスのジョイは水星 

 西洋占星術のハウスの意味は、支配星、ジョイとなる惑星、関連性のある惑星、そのハウス位置での太陽や月の役割で成り立っています。

 「1ハウス」「アセンダント」の支配星は「土星」です。ジョイ(JOY)とよばれる惑星は「水星」です。

 4ハウス・カスプがハウスシステムの出発点であり終点であることは、輪廻転生観を基にしている私たち日本人に、とても分かり易い概念かと思います。エジプト人たちは輪廻転生観を持っていました。

 

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 ◆ アセンダント

 地平線から、その時の光がやってきます。占星術では、その時と、始まりが同期するのだと考えます。
 太陽がこの位置に来るとどのような現象が起きるのか、それがハウスの意味の1つになっています。光の強さ、星々の位置、ひいては生命そのものもこの世に出なければ得られません。表に出たものを表します。

 インドの哲学にある唯識論では、心が全てを作り出すのだとしています。

 赤ちゃんはお母さんのおなかの中で肺による呼吸をしていません。出生時の星々は、呼吸という煩悩が生じた瞬間に現れ出るのだとする唯識論では、誕生の瞬間に心がこの世に投影され、心が全てを作り出します。

 出生時のチャートはそれゆえに意味を為します。自然学的な生命の誕生は精子と卵子の結合の瞬間ですが、ここにインド哲学の唯識、唯心観を見て取れます。唯識論の説明は割愛します。図書館等でお調べ下さい。

 心が全てを決定するので、人生の象徴としての全てが、同時に生まれたといえるアセンダントを通してやって来ると、そして昇っている上昇点から一番のエネルギーをもらうのだと考えたわけです。アセンダントが、その人自身の総合したもの(肉体的なもの)を表すという捉え方もここから来ます。ひいては、他人が感じるその人の印象、イメージ、強さ弱さ、バイタリティー、健康さ等です。港に舟を見るように、どのような舟はどのような能力なのかが、ほぼ分かります。占いによらなくとも、会えば感じ取っているものです。

 光が最初にやって来る点ということで、色は全てのカラーを代表する「白」を当てはめています。でも、朝靄もあるからでしょう、幾分弱い光、青白い光を表すとなっています。

 表情、顔つき、体つき、古くは精神から連想される知性というものも絡めています。心の働きの傾向、会話というより知性ともに表面に出るしぐさに近いもの。人生の長さ(寿命)。

 チャートの他の部分が良くても、アセンダントが良くなければ、うまく外へ出ません。アセンダントが良ければ、内容が多少悪くても、出入りするものは充分にその人に作用すると考えられます。

 占星詩を書いたマニリウスや、占星術家アル・ビルニは、人生と言ってのけています。個性であり、心根であり、魂の質です。これだけ揚げればニュアンスはつかめると思います。

 ホラリー占星術では質問者その人を表します。

 マニリウスはこの他、幼少時代、教育(若いうちに受ける)、幼少時の運・不運、生まれ故郷、事業の成功、職業、水星の神殿とも言います。残されているものは、水星の神殿です。割と自由な発想をしていることが分かります。幼少時代というのは、今でも少しあります。

 「水星の神殿」ですが、ジョイ(JOY)と呼ぶものです。つまり水星の性質と、第1ハウスの性質がとても似通っていることから水星の為の神殿と呼びならわされることになりました。でも、これは水星が始まりの性質を持つということではありません。第1ハウスが水星にとっては良く似ていて、「彼が居てふさわしい」ことです。

 同じじゃないけど似ている? 占星術師ウィリアム・リリーは、何故そうなのかを次のように説明しています。「頭を表し、舌を表し、機転や記憶を司る。もし水星がこのハウスで品位が高かったならば、水星はその人を雄弁家にする」。
何が、何故、どうしてそうなるの? と再度聞きたくなるような説明です。

 リリーは更に述べます。「それゆえに土星がこのハウスで適度に強められていれば、そして、木星や金星や太陽や月と良いアスペクトがあれば、見目良い体格が得られ、普通は長命である」と。ここで、土星がアセンダントにあることが悪いと言っていないことにご注意ください。

アセンダントはどこからどこまで? (5度ルール)


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