ネ イ タ ル 西 洋 占 星 術惑星の把握の全体像■ 占星術の理論の中で主役となる『惑星』は、その人自身を含めて、その人の周りを取り囲む様々な人々、物、出来事の象徴となっています。惑星たちはサインとハウスの中を移動しながら時々刻々と変化するのですが、チャートの持ち主であるネイティブの誕生の瞬間は、その一瞬を捉えたものです。古代の占星術の記述を紐解くと、その一瞬も大事ですけれども、そこへ至るまでの惑星の動きの様子や、誕生した後に惑星たちが、どのような動きをするのかも捉えていたことが分かってきました。特に、誕生の瞬間の前後の一週間はとても大事にされました。どのような変化があるのかというと、惑星は動いて、今密接に関係している惑星から、違う惑星にアスペクトをしたりもします。また、太陽に隠れるとか、太陽に隠されていた惑星が見え出すこともあります。これらはネイタル・チャートの大事な要素です。これらの様子を捉えることは、変化をする、変化をしていくそのネイタルの行く末を変化させる大きな要因として考えられてきました。惑星が変わっていく要因は多くあります。 ■ これらの惑星が変化していく状況の把握は、西洋占星術では上級の学びになります。まずは定点観測とも言える、ネイタル・チャートそのものを見ていきましょう。 ■ 私はネイタルチャートの中の惑星が、様々な惑星によって支えられているにもかかわらず、それらの惑星との関係が観察されていないのは少しおかしいと思い続けていました。下の図をご覧ください。月は蟹のサインのいろいろな所に出てくるはずです。サインのロードであること以外に、蟹のサインに入っている月だからと捉えたところで、イグザルテーションのルーラーである木星との関係や、昼と夜に異なるトリプリシティのルーラー(昼は金星、夜は火星)や、バウンド(ターム)のルーラーとなる惑星が異なっていることから、それらの惑星の状態もネイティビティー(ネイティブのチャートのこと)に大きな影響を持つのではないかと疑っていました。その通りでした。ただ、ヘレニズム時代の西洋占星術のテクストを読むまでは、チャートの読み方は分かりませんでした。
庇護をしてくれる惑星は、刻々と変化していきます 月の下に現れているトリプリシティーのロードやターム(バウンド)のロードが変化します ■ 太陽との位置関係では、大きなものとして昼と夜のセクトに分けられます。昼セクトのチャートとは、太陽が地平線よりも上にあることです。夜セクトのチャートとは太陽が地平線よりも下にあることです。昼セクトのチャートでは、昼のセクトの惑星が、ベネフィック、マレフィックを問わず、大雑把に言って、その人の人生にプラスの要因として働こうとします。それに対して(昼セクトでの)夜セクトの惑星たちは、その人の人生に前向きな姿勢にあまり役に立たず、時には難題を差し出したりする役割を引き受けます。夜セクトのチャートだとこれらが逆になるわけです。太陽の影響はこれだけに止まらず、惑星たちとどのような角度になっているかによっても大きな影響を与えます。これを太陽のフェーズといいます。 月のフェーズもその人の人生に大きくて象徴的な表示意義をもたらします。占星術では、人間の経験の領域を12のセクターに分けています。複雑な現代の物質的・文化的・社会的な人間関係では、12というのは少な過ぎるかもしれません。それでも占星術には12のセクターしかありませんから、これで判断していくしかありません。 太陽のフェーズや月のフェーズを査定し終わったら、次には各惑星ごとにネイタルチャートの中でどのように置かれているかを判定して行きます。ある種の判定では良く示され、別の種類の判定ではそれほど良く示されないといったことは多々あります。 惑星がその位置で歓喜する状態にあるかどうかといった査定方法も5つあります。後世、エッセンシャル・ディグニティと呼ばれるようになったものの把握も行います。また、セクトの惑星同士がどのように連絡を取りあっているのかを観察する手順もあります。逆セクトの惑星たちとも友達関係を築いていないか等も観察します。ここで一度、関係のある惑星がどのようなハウスとサインに入っているかも簡単にチェックします。ここまでで一番難しいのは、太陽フェーズにおける各惑星同士のアスペクトの観察です。それが終わると、各惑星同士のアスペクトをもっと詳細に見ていくことになります。 査定の手順の途中で言い忘れた査定方法を伝えておかないといけません。各惑星たちは、各々のサインで、サインのドミサイルのロード、イグザルテーションのロード、トリプルシティのロード、バウンドのロード (ターム) 等のさまざまなルーラーに支えられながら移動しています。(前掲の図の様に) それらの惑星同士の関係も見る必要がありました。例えば、サインのドミサイルのロードにアスペクトしているのか、してないのか、またロード自身なのか、アスペクトの種類は何か。イグザレーションのロードとはどのような関係なのか。そのアスペクトはセクスタイルなのか、クォータイルなのか、トラインなのか、オポジションなのか、それともアスペクトをしていないのか。トリプリシティのロードは同じセクト同士なのか、違うセクトの惑星なのか、バウンドのロードとはどうなっているのかなどです。 サインの意味はまだ出てきません。あくまでも 主役の惑星を下から補佐している惑星たちとどういった関係にあるのかを見ていきます。ここまでの査定で少し興味のある惑星同士の関係があるなら、それを補佐している惑星が何ハウスに入っているのかをチラっと見てもいいでしょう。補佐をしてくれている惑星が7ハウスに入っていたとしたら、「私ってこんな人を彼氏/彼女として見てしまうんだ」 と考えてもいいでしょう。査定はまだまだ続きます。
※ これらの査定方法は、ヘレニズム時代の文献である、エジプトのレトリウス、『Compendium コンペンディアム(大要)』、アンティオコス、『Summary 概要』、ポーフィリー、『Introduction 序論』、テーベのヘパイスティオ、『Apotelesmatics アポテレスマティカ(占星術の書)』、プトレマイオス、『Tetrabiblos IとII』、ヴァレンス、『Anthology』等で確認できます。
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日本の西洋占星術が大転換します |