星を読めるとしたら、それを書いたのは誰

伝統的な占星術の有名な命題 その3

占星学の背景にある本質 項目トップ Portal


 ■ 「星を読むことができるとしたら、それを書いたのは誰?」

● 2つ目の答えは、とてもスピリチュアルなものです
17世紀からの西洋占星術の衰退は、占星術の背景となるバックボーンにも影を落としました。
技術的なテクニックもさることながら、占星術が元々持っていた哲学的な思想も捨て去ったからです。

19世紀の末に、思想的なものを再構築するためかどうかは定かではありませんが、アラン・レオはとても神智学的なものをバックグラウンドに持ってきました。アラン・レオが生きていた当時、神智学協会はとても大きな影響をヨーロッパ全域に与えていました。アラン・レオもその会員でした。この思想は、とても東洋の思想の影響を受けています。今もその神秘思想(神智学協会)は連綿と続いています。

アラン・レオは神智学的な思想の断片をアスペクトの解釈等に入れ込んでいます。神智学的な考え方と、占星術を融合したかったのかどうかまでは分りかねますが、彼は、占星術にあるはずの思想の欠落には気が付いていたのだと思います。

● 占星術の思想
西洋占星術が元々持っていた思想として、私が感じている明確な思想と思えるものは、「人生は旅」であるという、
3ハウス ⇔ 9ハウスの旅の概念です。

その他の思想的な概念は、…そう思える節がある…、という程度の曖昧なものです。
それらは全てハウスの概念に潜んでいて、全体を統合する思想は西洋占星術の作られた当時の社会的・政治的な、ある種の感情と考え方に基づいていないと出てこないだろうと思われるのです。それは歴史的な背景を捉えながら取り組まないと、実際の占星術をつかめない、という考え方です。

これはどのような文化を探る上でも抱えている問題点で、思想以前の、歴史を踏まえた文化の把握といった極めて自然な考え方といっていいでしょう。

〇古代人の捉えていた「神」とは

メソポタミアでは、彷徨える星々、惑星は「神々」であると捉えられていました。バビロニアでは、ギリシャへ占星術が渡る過渡期として、「神々である」とする考え方と「神々の(象徴的な)現れ」であるとする考え方の混合したものというか、ある人は「神々」と捉え、ある人は「神々の顕現」と考えていたのでしょう。

ギリシャやエジプトに至ると「神」そのものから少し変化し「神々の意図される何かを伝える役割を持つもの」と捉えられるようになります。まさに、この考え方が無いと西洋占星術は成り立ちません。

プトレマイオスは、一神教であるキリスト教から占星術を守ることを意図していたかどうかは分かりませんが、多神教の世界の神々という考え方から星々を独立させ、純粋にエレメントで構築されているのだとしました。

この考え方が、占星術を永らえさせたといってもいいでしょう。もし、多神教の世界観が色濃く残されていれば、もっと早い段階で西洋占星術はキリスト教によって弾圧されていたと思います。

エネルギーの活動を、現代人は宇宙の大エネルギーとも、全一統対の理(ことわり)とも、一なるものとも言い、古代では「神」と、一つの単語で言い表したのかもしれません。あるいは、もっと緻密に考えられていたのかもしれませんが、その辺りのところはうかがい知る事ができません。けれども、西洋占星術が成立した時代の感覚で捉えないと、実際の占星術は見えてこないだろうとも思います。

この捉え方は、高次の魂と接触をするという考え方に通じていて、神秘主義的な思想や、スピリチュアルな方面にも占星術が門戸を開ける要素にもなります。

 ◆ 復興の順番が与えた不幸

● 占星術が19世紀の後半から現代に向けて花開こうとしていたときに、古い形の占星術がラテン語やギリシャ語からまだ翻訳されずにあり、精神性や宗教性、そして哲学的なものが神智学によって断片的ながら与えられたことは、発展を歪めたものにしてしまいました。プロジェクト・ハインドサイトを率いるローバート・ハンド氏は、そう言います。

しかしながら、精神性、あるいは宗教性というものは、どのように付け加えられていっても、時代の潮流に乗るものになります。ですから、乱暴な言い方をすれば、多かれ少なかれ、その時代その時代で違和感失く受け取られるものが作られて行く、張り付いていく、沿わせることができるものです。これは、不幸の原因にはなりません。

20世紀に入ってから、占星術に対する多くの研究がなされ、どうもハウスの概念が違うのではないかと言われ出して、それがもとで様々な新しいテクニックが考案されていきます。20世紀の初期に花開こうとしてた占星術でのハウスの概念は、古典的な基礎を欠いたものですから、深い研究者達には何か違和感を感じさせるものがあったのでしょう。

石川源晃氏に言わせれば、「ハウスのシステムは信用できない」という言葉になります。
さすがにモダンな西洋占星術の一流の研究者であったと思われます。それが基で、45度法とか、ハーモニクス占星術とか、アステロイドを使った占星術とか、新しい展開を見せることになります。

● もし、ラテン語やギリシャ語文献からの翻訳が先にあって、その後にスピリチュアルなものが付け加えられていたとしたら、今日のようなモダンな占星術派と古典的な占星術派の戦いとも思えるような様相は、占星術の世界で生じることはなかったことでしょう。つまり、今日の様相は、占星術の世界で伝統的な占星術に対する無知が引き起こしているといっても過言ではないのです。

私は以前モダンな占星術を学んでいましたが、それを捨てるのはいとも簡単でした。なぜ、外惑星とか、アステロイドを使用するモダンな占星術に固執するのか、私には理解不能です。何冊かの古典的なものを説明したもの、例えばこの一冊の英語の本を読めば必然的にそれが起こります。

 ■ スピリチャアルなもの

多くの占星術は更に発展させようとして、バックボーンの構築に入っています。

名前の通り「スピリチュアル占星術」というものさえあります。その指し示す所は、占星術のバックボーンにある精神性を指し示すものではなく、まだまだ、その人のスピリチャルな部分をいじります、というようなニュアンスで使われています。

占星術全体の背景となる哲学なり思想なり精神性なり宗教性の構築は、再考が始まったばかりです。再構築するには、まだまだ長い年月がかかるでしょう。そんなに簡単な作業ではないはずです。

 ■ 精神性

さて、「星を読むことができるとしたら、それを書いたのは誰?」

高次のエネルギーが存在していて、それが星々の位置を取り決め、そして、私達人間に読み解かせようとする存在の実在。その解明が占星術に要求されるとすれば、精神性であり宗教性であり哲学です。

それらの考え方や捉え方は、まだ体系的に構築されていません。それをやり遂げるのは、あなたかもしれません。

2008年 6月 3日 


占星術が抱える本質 Portal  項目トップ

それを書いたのは誰 その1  それを書いたのは誰 その2

ホラリー占星術の理論
ホラリー占星術の実占
ホラリー占星術の技術
占星術スクール
占星術教室

電話占い
メール鑑定
トラディッショナルな理論
トラディショナルな占星術
西洋占星術スクール

日本の西洋占星術が大転換します
ホール・サイン方式への移行です
 

占いの館「おひさま」
ホラリー占星術 ブログ
『星の階梯 I 』申込み

Copyright © Mr.ホラリー Kuni Kawachi All right reserved.