星を読めるとしたら、それを書いたのは誰

伝統的な占星術の有名な命題 その1

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■ 星を読めるとしたら、それを書いたのは誰 その1

「星を読むことができるとしたら、それを書いたのは誰?」

● 占星術師の利益
占星術師が多くの問題を解決するとしても、最も大きな利益は占星術師自身の内面の問題の解決です。
占星術は、肉体と心と魂の統合体としての自分自身を深く見つめる目を培ってくれます。
占星術の土星から月までの図案は、これに基づいています

 西洋占星術では、実際には存在していない地球中心の天球を使い続けています。

 これは現実だけを追い求めているわけではないというスタンスを、明確にしているものです。

昔の占星家は、当たり前のように瞑想を日課としていました。西洋占星術で使われるConsideration(熟考)という言葉は、Meditation(瞑想)と同じ語源を持つ単語です。

それは心の問題を、当たり前のように常に考えていたということです。ひょっとしたら、問題の切り口はもっと別のもの、たとえば、「人はなぜ生きるか」とか、「私は誰」だったかもしれません。

心の問題も解きたいと考えた人たちが占星術を学んできたのか、占星術を学んだから心の問題に直面したのか、どちらが先かは分かりはしませんが、どちらであっても、惑星の動きや、それらを通して何かを教えてくれる神に対する敬虔なものを感じてきたはずです。これは、ホラリー占星術の世界で、より顕著に感じられます。

太陽から降り注がれる偉大な熱と光を浴びながら神のシンボルだと感じ、月の光を見ながら女神に思いを馳せ、天の川のきらめきから、それは神から降りてくる御使いたちの通り道であると感じたのでしょう。

この経緯から、この世は見える世界だけではないと随分早くから感じ取っていたに違いありません

引力という概念を知る以前から、物と物を結びつける考え方を垂示思想として、電波を知らない時代から、神との対話はどういうものであったとしても、意志の疎通はできるものだと信じて疑わなかったのです。

その一つが、星を読むという行為でした。

「星を読むことができるとしたら、それを書いたのは誰?」

 我々は、神とコンタクトを取っているのでしょうか? 

神とコンタクトを取るという行為と、星の言葉を読み解くという行為とは、どこか類似点があります。

上記の命題には、いくつかの答えがあります。その中の一つに神は存在するというものがあります。昔の人は、素直に神と言いますが、宇宙の法則とか、偉大なエネルギーとか、何でも、とにかく、我々の想像や、これまでの教えられてきた理屈を超えた存在が宇宙に流れていると信じられるようになります。

神とのコンタクトを取るという行為が納得できても、直ぐに宗教に直結することにはなりません。しかし、かなり宗教性は帯びてきます。それを信仰と呼びます。神道を知る日本人には、分かり易い概念です。

宗教の定義は捉えどころがありませんが、簡単に定義すると、宗教には、[1]神と何らかのコンタクトを取る(取ったことがある教祖がいた)、[2]祈る(儀礼)という二つの行為が備わっています。

 「私は祈っていないから、宗教ではない」 ?
  あなたには、「愛する人」や、「ありがとう」と言って感謝をしたい人がいるでしょう。

それは、まったく自分の求める価値観に任されているものですが、大事なことを教えてくれる存在に「ありがとう」と言えない人を、人は人だと考えるものでしょうか。

私自身は、何か大切なことを教えてくれた人に「ありがとう」さえ言わずに無視することができません。どこかで、小さな声でもいいから「ありがとう」と言いたいものです。この「ありがとう」を、見えない誰かに言うことを、祈るというのではないでしょうか。占星術師としてある前に、人でありたいものです。ものすごく難しいことですが。


 ■ 再び、占星術は宗教なのか? 

● 占星術そのものは、宗教ではないと考えています。

 それを行うと、宗教性を帯びてきてしまうというのが本当のところでしょう。

そして私は、決してそれを悪いことではないとも考えています。一つの学習が、必然的に「ありがとう」という感謝の気持ちを抱かせる学びは、そんなに多くありません。たとえ、「ありがとう」という気持ちが出てくる学習であったとしても、神とコンタクトをしている気持ちを抱かせてくれるものは、これまた少ないでしょう。占星術は、宗教上の行為の、その二つがそろってしまい易いものです。


 ■ 神秘的な学問

● カレントは、ある種の苦境を通して道を見つけたいと占星術師の(あるいは他の神秘的なものの)門を叩きます。そして我々は、カレントの幸せな変化を期待します。

占星術は宗教ではないにしても、これまで述べたことによって、かなり宗教的な雰囲気を備えたものであることは確かです。そうと認識できないほど当たり前に行われているところは、頼もしい限りです。

あなたは星々を通して、ひょっとしたら神々との会話を仲立ちしているのかもしれません。

「星の言葉を言語として読み解く行為をする」ことは、明らかに宗教に類似した行為の一つです。

占星術は、祈るという行為があろうとなかろうと極めて宗教的な行為で、この二つ(祈ることと神の言葉を仲立ちすること)はとても手を握り易い距離にある事柄だと結論付けることができました。少なくとも、「ありがとう」を言う多くの機会が生じるはずです。

そして、占星術も宗教も同じような大きな問題、「私の人生の意味は何?」 に直面していることを考えると、またしても類似のスタンスに立っていると言えます。


※ この章は、スーザンワードさんのお弟子さんであるケビン・ブリックス氏のThe Astrological Journal 49号に載っている論文、「Astrology and religious belief」を参考にさせて頂きました。

2008年2月22日 


それを書いたのは誰 その2  それを書いたのは誰 その3

 

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