西洋占星術の天球構造

伝統的な占星術に潜む 秘密の法則

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■ 西洋占星術の天球にある、神々の位置

■ 占星術の天球構造は、太陽中心の星占いには出てきません。

太陽星座占いでは、伝統的占星術にあったカルディアン・オーダーに基づく考え方をそっくり削ぎ落としています。占星術のよって建つ構造は下記のようになっていて、太陽中心ではありません。よく見ると、地球が中心になっています。これをトレマイックな天球よ呼びます。(カルディアン・オーダー[あるいは、ヘプタゾーン・オーダー]に基づいています)

惑星の順番は外側から、土星→木星→火星→太陽→金星→水星→月となっていて、カルディアン・オーダーと呼ばれます。これは、土星→木星→火星→太陽→金星→水星→月→土星→木星→火星→太陽→金星→水星→月→・ ・ ・ と連綿と続いていく循環となます。

様々な西洋占星術の概念の中に含まれていて、例えば、時間は、1時間ごとに惑星順に受け渡されていきます。そして、1週間も、7つの惑星でできています。つまり、西洋占星術の惑星とは時間をも受け持つことから「惑星」と呼ぶのです。天王星の時間も、海王星の時間もありません。それらは確かに天文学では惑星ですが、西洋占星術の惑星ではないのです。

黄道帯12サインは、架空の天宮で、一番外側を取り巻いています。内側の★星印は、星座の天宮であり恒星たちを表しています。

 

プトレマイックな天球

プトレマイックな天球

 

西洋占星術では、星々の世界を幾つかの層となった天球で形作られていると考えています。

これは、私たちが習ってきた太陽中心の構造とはまったく違っています。また、その構造に密接に係わる考え方の一つとして、創造神の位置というものを想定しています。現代風に直したのが下記の天球構造です。

半球構造

天の半球

サインの位置が創造神の位置です。目に見えるわけではありませんし、ずっと形を変えずに、すなわち心変わりせずに存在し続けています。もし、創造神の位置が恋愛や闘争もする星座の神々の下に配されているとすると、それは創造神の方が格下ということになってしまいます。従って、星座の神々の位置は、サインの内側になります。聖書のヨブ記に記載された通りです。

また、西洋占星術は自然を対象として観察し、それらに考察を加えてもいます。そこでも、創造神が天上から下界を治めているという考え方が背後に登場してきます。それでこそ、創造神と、星座の神々の位置に違いが生じるのであり、古代人達が星座を想定した意味を支えることになります。これらの事柄をもう少し詳しく見ていきましょう。

  1. 西洋占星術では、地球を中心とした天球構造の一番外側を最高神の場所として想定していて、そこを、「サイン」が置かれている架空の天球としています。
  2. サインの内側の天球が、目で見ることのできる天球としては最も外側となる、神話に登場する神々が住む星々(恒星)の天球になります。恒星の天球では、神話の神々が星空にちりばめられた恒星をつなぎ合わせて、多くの「星座」を形作っています。
  3. 更に、その下の世界に、七つの惑星で構成される「七つの天球」が置かれていて、外側から順に、土星の天球、木星の天球、火星、太陽、金星、水星、月の天球と続いていると想定しています。

そして、西洋占星術は、星の言葉を読み解く行為を伴います。占星術では、それら天球の中にある全ての多くの星々は最高神の道具だとしていて、神はそれらの星々を使いながら、月下の世界、つまり地上に様々な采配を神秘的な力を用いながら行使しているとします。

一応ここまでで、星々を使って何か書き込みを行っているのは神々であると仮定しておいて下さい。

■ ホラリー占星術

ホラリー占星術に対する厳格な定義をすると細かな点を述べなければいけなくなります。
簡単に述べると、
ホラリー占星術とは、特定の質問に対して、占星術を通して具体的で特定の答を与えるための古代の芸術
と言うことができます。占星術を使って何か物事の判断を行う占星術師によって利用されるチャートを作る時間は、クライアントが質問をして、当の占星術師が理解した時間とその場所です。年月日時間と緯度経度が分かれば、チャートを確認することができます。アセンダントを書き添えれば、確認ができ、後々同じチャートを作ることも可能です。用心のために、月の位置を書き添える人もいます。

「仕事に就けますか?」 という特定の質問に対して答えるには、ホラリーで判断する方が、ネイタルのチャートを調べて、プログレスというものや、太陽リターン・チャートというものを組み合わせて見るよりも、比べようがないほど簡単で手際良く判断することが可能です。きちんと他の要素を見なければ危険ですが、ある時は、チャートを一瞥するだけで判断できることすらあります。しかも、用いるチャートはたった一枚だけです。

このホラリーのチャートを立てる時間は、どうやってクライアントと占星術師によって選び出されるのでしょうか。

それは人の目に偶然としてしか映らず、理由を考えても、おそらくその答えが出ません。ですから問題は、何故その時間に答えが宿るのかという神秘的な事柄に関わっていきます。ホラリー占星術は、その時間を使って神秘的な答えを醸し出します。明らかに、そこにはとても奇妙に思える瞬間があります。クライアントが占星術師の門を叩き、二人が向き合い、質問がクライアントの口から生まれます。なぜ、その瞬間が選ばれたのでしょう?

このように、チャートが答えを持って生まれようとする瞬間に向かって、なぜクライアントは積極的に占星術師のもとへ赴くのでしょうか。惑星達はクライアントが生まれる以前から宇宙を運行していて (これはネイタルでもそうなのですが)、まるでじっとそれが選ばれる瞬間を待ち続けていたように見えてしまいます。では、運命は決められているのでしょうか? 

 ◆ 運命は決められていたのか?

別の視点から、この時間を捉えてみましょう。どのような占いであっても、質問が明確なほど、答えも明確になると言われます。これは、私自身も何度も経験しているので言うことができます。まれに質問者は充分に考えをまとめないで、あるいは、まとめられずに相談に訪れます。深刻な問題であっても、質問者はまとめ切れていない場合もあります。そのような場合には、とりあえず方針を聞きたいという希望をもって尋ねます。「不動産を売りたい」 などの場合です。いつ売ればいいのか、売らないほうがいいのか、とりあえず市場に出したほうがいいのか、あるいは他に利用方法がないのか等々、クライアントの頭の中は錯綜したまま占星術師の目の前の椅子に座ります。

そのような時には、チャートもその曖昧さをもろに示します。具体的な答えを示さず、何か意味ありげに右往左往しているクライアントそのものを示すのです。何故このようなことが起きるのでしょうか? 神々が意図しているであろう、地上の魂たちの幸せを願っていないのでしょうか。あるいは、ただ現状を見せてくれるだけで、将来は自ら切り開かなければいけないのでしょうか。あるいはまた、運命は定められていないのでしょうか? 

このように、チャートは運命が決められているようにも考えられるし、運命は自ら切り開くものであるとも考えられるようにも示されます。どっちが本当なのでしょうか。運命は自ら切り開くものであるという短絡的な答えでは、チャートは現状のみを示すことになります。具体的な将来は示されておらず、幾つかの候補の中から占星術師が勝手に選び出すか、作り出すことになります。

でも、ちょっと待って下さい。チャートが具体的に、この会社に入れば給料も上がるし、人間関係も良くなり、面接試験も通る。そう示されていて、実際クライアントがその会社に入って、予想どおり立場が好転してとても楽しい人生を切り開いていく場合もあるのです。自由意志は、明らかに人間の側に委ねられています。このような場合であっても、クライアントはその会社に入らないという選択もあります。

始めに、神々が星を使って何か書き込みを行っていると仮定しました。一方であなたは、神々はきっと、多くの魂達が、より幸福になるのを願っているはずだとお考えではないでしょうか?

 

天は、その人の行く末を幸福にするために、天にある星々を何故使わないのでしょうか? 何故、不倫をしている二人が、相思相愛で示されたり、旨くいくと示されたりするのでしょうか? 天の意志が積極的に介在しているのであれば、そのようなことにはならないはずです。天の運行は決め事です。外れることはありません。クライアントに、チャート作成のその瞬間を選ばせたのは、クライアント自身でしょうか。さあ、抜けきれない思考のループに至っているようです。

ただ両方の場合に、法則そのものを与えてくれて、それを張り切った澄み切った意思を持つかのごとく、当たり前に差し出してくれている存在があることを認めないと占いにはなりません。書く存在があって、それを読み解いていくのが占星術です。そのような法則を背景にあることを認めないのであれば、西洋占星術として成り立ちませんし、占いでは無くなってしまいます。

先にも述べたように、チャートは明らかにクライアント本人の心を映し出している場合がほとんどです。

天は、星々を使って地上に影響力を持つのではなかったのでしょうか? 

それでも、天は星々を使ってクライアント本人に真理を指し示しているとも考えられます。どういうことかというと、天はいつの世にも師です。

おこがましければ、天とか神など想定しなくてもいいでしょう。宇宙には、人の心と呼応するように星々が置かれるという法則は存在するようです。いえ、そればかりではありません。万物一切が、その人の心の現われであるという考え方があります。これら、人の内面の心と呼応する、外界の現象に映し出される関係を『唯識論』と呼びます。東洋にある『唯識論』という考え方は、一切の現象は、その人の心の象現であるという考え方です。ただ、人類はそれを記述する方法を持たなかっただけです。わずかに天文や気象において、その記述の技術を持っています。この考え方は、ネイタルの生まれた瞬間も、ホラリー占星術の判断の為に選ばれる瞬間も、両方とも満足させる考え方です。しかし、これを証明するのは至難です。

2024年 7月24日(水曜日)

----- Geoffrey. Cornelius, The Moment of Astrology -----

Geoffrey. Cornelius、The Moment of Astrology、Origins in Divination. London: Arkana Books, 1994.
下記 ↓ ジェフリー・コーネリアス(占星術の瞬間、占いの起源)。ロンドン: アルカナ・ブック:

 

占星術の瞬間
1994年


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